香十「香皿」デザインコンテスト2023

結果発表

応募作品89作品の中から、一次選考にて38作品を選出、
提出頂いた33作品の中より下記の日時で最終選考を行いました。

2023年 8月9日 13:30~16:00
香十香皿デザインコテスト選考会を銀座本社6階会議室にて行いました。
選考委員 中原慎一郎(ランドスケーププロダクツ ファウンダー、株式会社コンランショップ・ジャパン 代表、インテリア&プロダクトデザイナー)
島田昭彦(京都伝統文化プロデューサー、京都芸術大学講師)
小仲正克(株式会社日本香堂ホールディングス代表)
山田昌彦(株式会社香十天薫堂代表)

【優秀賞】今井香苗 様

作品名: 紅貫入白香皿

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作品詳細
色、形、香が共に楽しめ、自然の恵みの香りに合うように有機的なラインやフォルムを取り入れたシンプルボディの香皿。子実体を想わせる取り外し可能な香立ては、香の傾き、⾧さが変えられるようアングルの異なる三点の穴が使用可能。又、香づまり防止や灰が捨てやすい機能も考慮したデザイン。
今井香苗様 受賞の気持ち
この度は優秀賞を賜り、大変光栄に存じます。
そしてこの場をお借りし、日頃より制作活動を応援してくださる方々に感謝申し上げます。
自然の香りが引き立つような有機的フォルムと香を一体化することで、視覚的にも楽しめ、個々それぞれの香り、空間、時を愛でる香皿に仕上げてみました。
今回の評価を励みに、より楽しみながら日々制作に邁進していきたいと思います。
誠にありがとうございました。

【優秀賞】横山真樹子 様

作品名: 香⿁灯皿

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作品詳細
⿁灯(ほおずき)をモチーフにした香皿です。
⿁灯の実の部分にお香を立てて燃焼させます。
様々な香りのお香を焚いて楽しむことにより、やがて⿁灯自身にも香りが宿り、独特の香りを持った⿁灯(の香皿、またはオブジェ)に育てることができます。
横山真樹子様 受賞の気持ち
この度は「優秀賞」をいただき、ありがとうございます。
実はこの作品を完成させ応募する直前に、はたしてこれは「皿」「香皿」なのか?その機能や目的を満たしているのだろうか?と不安になりました。このように評価いただけたことが大変嬉しく、また大きな励みになりました。
今後も自分らしい作品を作っていきたいと思います。

【優秀賞】秋山美香 様

作品名: ハレとケ

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作品詳細
作品はパート・ド・ヴェールという技法で作成しました。お香の灰を受けとめる半球体は、アボカドを半分に切って、種をくりぬいた形からイメージしています。アボカドが四角のお皿に乗っている、ごく普通の日常の一場面を思い浮かべてガラスにしました。私にとってお香を焚くことはどちらかと言うと非日常で、ご褒美的で特別なことのため、お皿の上にあるアボカド(日常)からお香のある空間(非日常)へ連れて行ってくれるプロダクトになればいいなという思いを込めています。
秋山美香様 受賞の気持ち
この度は優秀賞に選んでいただき、ありがとうございました。
大変うれしく思います。香皿を手掛けることは初めてでしたが、制作するにあたり、丸や四角といった身近な形状こそが日常に馴染むのではないかと思い、作業を進めていきました。
結果、とてもシンプルな形になりましたが、制作を通して沢山の学びがあり貴重な経験となりました。今回の受賞を励みに、これからも制作を頑張りたいと思います。

【中原賞】相川繁隆 様

作品名: オーヴァル

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作品詳細
銅合金鋳造、鏡面研磨仕上げ
内村鑑三の世界観である「真理は円形にあらず、楕円形である。」を基に造形した。
相川繁隆様 受賞の気持ち
思想家、内村鑑三の「真理は一つの中心を持つ円ではなくて二つの中心を持つ楕円である。」
という世界観を基に造形した。銅合金鋳造の鏡面仕上げは大変難しいが、何とか作品にすることが出来た。この香皿は⾧く使う事での表面の経年変化を楽しむ事が出来ます。

【島田賞】諸井大樹 様

作品名:CHILL TENT

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作品詳細
チルテントは2枚のプレートで構成されたスチール製の香皿です。
小さなテントの中で、1人気ままに癒し時間を過ごすソロキャンプをヒントに、デスクの上で香りと過ごす、自分だけの小さなテントを考えました。
諸井大樹様 受賞の気持ち
この度は島田賞への選出、誠にありがとうございます。
好きな香りでやすらぐ時間からキャンプで過ごす現代の自分時間を連想し、小さなテントのような香皿をデザインしました。テント特有の狭く落ち着く空間の雰囲気を、建築的な外観と小さなスペースにお香が佇む様子で表現しています。
お香を保持する位置やバランスに悩みましたが、丁寧な加工と調整にご協力いただいたおかげで、この形を実現することができました。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。

【香十賞】吉永ひな野 様

作品名:香実

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作品詳細
磁器製
窄まってる箇所に空いた穴に、お香をさして愉んでいただけます。植物の実や、葉から着想を得て形作りました。ほっと一息つく生活の中心にあるようなプロダクトを目指しました。
吉永ひな野様 受賞の気持ち
この度は香十賞という素晴らしい賞をいただきありがとうございます。
お香と焚くとほっとする、そんな気持ちを大切に制作しました。
日々の生活の中でほっと一息つく時間を、なるべく沢山の人にとってもらえたらと思います。
今後もこの賞を励みに制作に努めたいと思います。

【陶器部門賞】平田順子 様

作品名:と香の間

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作品詳細
掛け軸や壺、生け花などを飾る床の間。 最近の日本家屋にはあまりありませんが、もし自分の家にあったならば、どのような空間にしようかと想像するとワクワクします。季節感や行事を考慮し、集めたコレクションの中から厳選し、自分の美意識を込めることができたらどんなに楽しいだろうか。そう考え、部屋に飾れる小さな床の間を陶器でつくりました。お香もさまざまな色があり立ち姿も美しいので、花を生けるイメージで花瓶の後ろに設置します。
平田順子様 受賞の気持ち
この度は素敵な賞をいただきありがとうございました。
香十さんのお香を拝見したとき、お香の色や姿も美しいと感じました。
灰になるまでの間、生花のように視覚でも楽しめたらというところから、床の間にしようというアイデアが出てきました。
難しい技法を駆使した作品ではありませんが、そうしたシチュエーション重視の遊び心を汲んでいただけたことも嬉しいです。

【金属部門賞】野尻祐樹 様

作品名:NOROSHI

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作品詳細
煙突効果を利用した香皿と香立。
パンチングメッシュで線香を覆うことで適度な煙突効果が生まれ、煙が真っ直ぐに立ち昇ります。
直線的な煙は空気の流れをより繊細に捉え、空間に抑揚をもたらします。メッシュから覗く燃焼部分で、線香の残量が確認できます。煙を美しく魅せる、新しい香皿の提案です。
野尻祐樹様 受賞の気持ち
この度は「金属部門賞」をいただきまして誠にありがとうございます。
線香の煙に着目し、様々な素材を試す中で発見した「煙突効果」を作品に落とし込みました。
金属加工の勉強にもなり、製作にあたりご協力頂いた方々に感謝申し上げます。
今回の賞は今後の活動の励みとなります。
ありがとうございました。

【ガラス部門賞】大島弥生 様

作品名:桜雲

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作品詳細
パートドヴェールというガラスの技法で制作した桜と枝をモチーフにしたお香立てと受け皿です。
立てたお香も枝になるイメージでお香立てを作製し、受け皿に乗せた時に、満開の桜が白雲のように見えるさまを表現しました。
大島弥生様 受賞の気持ち
この度は数多くの作品の中から「ガラス作品賞」を頂けたこと、大変嬉しく光栄に存じます。
誠にありがとうございました。
パート・ド・ヴェールという技法は大変手間のかかる技法ですが、ガラスを柔らかく表現したり、艶やかに表現したり、いろいろな表現をもたらすとても魅力的な技法です。少しでも多くの方に知ってもらえれば、嬉しいです。
今後も自分らしい作品作りに励んでいきたいと思います。

全体総評

小仲 全体的には今回第5回目ということで、コロナの時の応募点数が結構多かったですが、今回は応募が89点ということでした。全体の印象といいますかそういったことについてから伺っていこうと思います。中原さんいかがですか?
中原 かなり作品としてレベルが年々あがってきているなと僕は思いました。
すぐにパッケージして販売できそうなものが多かったと感じましたし、手仕事とまたそのプロダクト的な部分で、今年はプロダクト的な印象が強いように思いました。
大きい作品というより、コンパクトに場所を取らずという感じのものが多く見られました。色も派手さというものではなく、空間になじむような青色というか、クールな色だったり淡い色だったりというものが多いなという印象です。
小仲 確かに前回、結構立体感とか大振りなものがあったりしていましたが、今回は違いましたね。
山田 今回は最優秀賞がなく、優秀賞が3点になったのもそういった理由でしょうか。
中原 そうですね。皆さんのそのレベルが均衡していたように思いました。サイズ感もあったりすると思いますし、ある程度そのシンプルに複雑じゃなくて、販売のことを考えてくれて複雑で使いにくくなってしまうようなことはないような、そういった部分を経済的に考えていたものも多かったと思うので、そういう意味では最優秀賞がなく、優秀賞が3つというのはうなずけるなと思います。
小仲 確かに手の込んだものをやればやるほど最優秀賞に近くなるようですが、なかなか再現性が難しいということで、結果としてそういうことですね。島田さんいかがですか?
島田 はい、実用に迫ったもの、実際の空間の中で使えそうなものがすごく増えてきていて、手に取って審査させてもらった時も軽やかな感じで、おうちの中でそれぞれ自分の部屋とかに持って行っても使えるようなそういうモバイル性の高いものが増えているなと気がします。実際、芸術性の高いものというよりも実用性に寄り添っているので、新しい今年なりのアイデアを盛り込んだものも増えているかなという気がしますね。ビジュアル的に見て楽しんだそんな審査会議だったと思います。
小仲 ありがとうございます。確かにプロジェクト要素というか、そういったものが強い感じはありますね。山田さんはどうですか?
山田 実用性というか、すぐに販売できそうな、そういったものが増えてきた感じです。今回はそういったものが非常に多かった気がしますね。
島田 そういった意味でも最優秀賞を選ぶのが難しかったですね。
中原 そうですね。
小仲 その中でみるとやはり優秀賞3点が良かったです。中原さんは心に残ったものはありましたか、どうでしょうか?
中原 そうですね。優秀賞に選んだ「こう鬼灯ほおずき」は割にアジアらしさもあり、繊細に表現できてよかったと思います。
山田 そうですね、一捻りされていますね。陶器「紅貫入べにかんにゅうびゃくこうさら」はお香が立てるところがとてもよくできていますし、ガラス「ハレとケ」にも、そこが部門賞と差が出ているかなと思います。
中原 アイデア云々もありますが、佇まいというのがあるのがいいなと。
小仲 その「香鬼灯」はプロダクト感の強い作品の中で芸術性のあるといいますかそういったもので、光った感じがしましたね。
中原 はい。
小仲 島田さんはいかがですか?
島田 香皿として、使わなかった時の空間での置かれ方、設えをみるとそれぞれ優秀賞は置いておくだけでしっくりくるのが絶妙でした。コロナで香皿の方向性が違う方へ少し出てきたのかな。前回まではダイナミックそれでアート的でしたが、それぞれ見て楽しめるのが今回の優秀賞の特徴だと思います。
小仲 優秀賞のガラスの「ハレとケ」は青い色がきれいですが、その他の良さはいかがでしょうか?
中原 そうですね。球体、アボガドの種をくりぬいた形からイメージしたと書かれていましたが、その佇まいをご本人が気に入られてその佇まいをうまく出して、あとそれを台、お皿に置くというのがとても日本的だと。そこがとてもよかったです。
小仲 確かにアクセントになりますね。
島田 空間にあってすてきな佇まいの作品ですよね。
小仲 ガラスは最終選考で5点、どれも拮抗して本当紙一重でしたね。
山田 また、陶器賞「こう」は今までにないようなものを選ばれた印象がありますね。中原さんが、掛け軸を四季折々にしたらおもしろいとおっしゃっていましたね。
そういったアイデアとかむしろ面白さは今回、全作品の中で1番かもしれないですね。
島田 そうですね。新しいチャレンジとしてもね、機能というよりもビジュアル的でオブジェクトとして楽しめる、空間とお香で成立するような。
山田 そうですね、香立が後ろに隠れているんですよね。お香を立てて、面白いですよね。
島田 アイデアの面白さは、今年は非常にあったかなと思いますね。
中原 そうですね。
小仲 振り返ってみると応募素材がガラスと金属が多くて今回の金属おいてはその傾向がありましたが、陶器の方も復活してきそうですね。陶器は同じような機能性の高いものが3、4点ありで最終的には1点しか機能性のある作品が選ばれなかったですが。個人的にはあの作品がいいかなと思っています。
中原 先程も話していましたが、お香の残り方みたいなことを、前よりもどんどん意識していらっしゃるなと。皆さんお香を使われていて、最後まできれいに使い切れるようにとか、残った灰のことを考えているものも増えていますね。
山田 はい。落ちた灰のことを皆さん考えられて。
島田 掃除をする時に、毎回灰を捨てられるとか、何回か使って灰を捨てたり掃除したりすることとか。僕もお香を使っていますが、使ったイメージの中で使い勝手と機能がいいのかどうかっていうのも審査の一つです。
小仲 そうですね、5回目になって最初どちらかというと見た目とか、インパクトかんでだったのが、だんだん5回を重ねることによってそういう使用感というか、使い勝手みたいなところを考慮されていて、実際に使い勝手は重要な要素だったりするので、今後一つ参考にしてポイントです。
個別の部門賞ですが、中原賞「オーヴァル」、意外にもシンプルなものを選ばれて、中原さんの見方っていうのがあるのではと興味深いです。
中原 「オーヴァル」の形状は非常に撫でていたくなるようなシンプルな形状であるということと、真鍮素材で、1920年代とか30年代のオーストラリアとかのウイーン工房のようなアールデコの形状を彷彿とさせるモダンさがあって、ちゃんとした機能がある。ペーパーナイフのような滑らかな、そのなんとも言えない形っていうかなんか非常に愛着があって自分でも仕入れてみたいなというのもありました。
小仲 今回、結構真鍮の素材のものが多くありましたが、実際真鍮の価格も高いですよね。
そういった意味でも最終的にプロダクト化が実用化を考えると、そこも重要なポイントかもしれませんね。
中原 そうですね。他にも重厚な作品も多くありましたね。こちらは比較的に薄くて高級感があるので、僕ならそれなりの値段でも買うかな。
小仲 選ばれる要素として、ご自分で販売されるとか、ご自分で買いたくなるとか、そういった目線っていうのは結構大きいということですね。
中原 はい。
小仲 早めに選ばれていらっしゃいました。島田さんが選ばれた作品「CHILL TENT」は同じ金属ですけど、素材はスチールですかね。
島田 選んだ理由はタイトルが「CHILL TENT」という名前で、作られた方の思いがすごく入っている。白いテントの中にお香を立てる。そして手に持って軽やかに感じたし、おうちの中でも場所を選ばずに置いてもらえそうで。はじめて、香皿を買う方もこういったちょっとチャレンジ的なデザイン、アイデアとネーミングとそして、機能性がすごくあり、相まってきて、コロナ禍が終わり、新しく皆外に出て、そういった軽やかさも感じたので、選びました。
小仲 煙が上に上がってどんなふうに動くのかとか。
島田 そうですね、煙の立ち方も他にないプロダクツの面白さを表現ができるようなものだと思います。それを実現している作品だなと思います。
小仲 次に香十賞「香実かじつ」、山田さんどうですか?
山田 はい、香十賞「香実かじつ」は、店舗をやっているものとすれば、売れるものを、ドラフトで言えば育成というも即戦力ですぐに売れる、形の中でパッと選ぶ中においては、香立に近い形で香皿になっているみたいな。本当に素朴な感じで非常にシンプルですけど、生産のプロジェクトをやりやすいと思ったので、迷わず選ばせていただいたという感じですね。
小仲 香十らしい作品だったかもしれないですね。あと、陶器賞「こう」の作品も結構気にしていましたよね。
山田 そうですね。どうしても金属の作品は恰好がよくて脚光を浴びますが、陶器の方が香十賞として、選びやすい作品が多いですね。今回選ばれなかった作品もすてきなものが多かったと思います。
小仲 金属っていう男性的だけど、ガラスとか陶器の方がエレガントな感じですよね。
山田 陶器の作品の作者がお若かったり、金属の方がしっかりとされている方が多かったり。金属はしっかりした感じですが、販売するとなると若者ウケする傾向がある気がします。
小仲 今回金属は他のガラスとかあるいは陶器と比べて点数も多かったので、そういった意味では部門賞というのも大変な競争だったと思います。
中原 ガラスは若干応募が少なく寂しい傾向にありましたが、金属は色々応用が利き安い素材で、発想もいろいろ出やすい素材というのがやっぱり特徴として、出てきたという風に思います。その中でプロダクト的なものが増えつつあります。色目もある程度金属の持っている良さ多いなみたいな特徴が出てきたなと思います。
島田 そういう意味では他と比べて差別性っていうところで光ったものがあったかなっていうそうですね。
中原 そうですね。
小仲 その他の部門賞はいかがでしょうか。
島田 ガラス部門賞「おううん」は桜が描かれていたので、外国の方がご覧になって、買って帰りたくなるような、日本ならではのデザインで、世界的に普及しているお香(インセンス)がある中でこういうのはいいですね。
山田 そうですね、色合いも上品で日本らしいデザインです。
島田 金属賞は「NOROSHI」というタイトルをつけられていますけど、この金属の筒を通って、お香の煙が緩やかに広がる様子も新しい発想、アイデアでいいですね。
小仲 持ち運びも考えられている感じで、お香を使うということを身近に感じていただけそうです。
さて今回をふまえて、次回に向けてというところですけれども、先ほど実用、実際に使い勝手みたいなところも重要だと思うのではないかという話もありますし、あとプロダクト化するにあたっての価格帯も先程、話が出ていましたけれども、そうすると全体的には何て言うのですかね、ちょっと華やかさが失われる可能性があると思います。
中原 そうですね、価格帯とかももちろん考慮している方が増え、まぁただコンパクトにまとまりすぎていて技術の方に偏ってしまうのではなく、全体的にバランスのとれたものがでてきてくれると、より楽しみですね。逆に言ったらきれいにまとまりすぎていても面白くないですよね。何とも言えないですけど。
小仲 そうですね。
中原 クールさとか佇まいの良さ、インテリアの場所で多趣味なものが出てくると思うといいですね。
小仲 そういったところで最優秀賞に近づいてくるのですね。島田さんはいかがですか。
島田 香りをもっといろんなシチュエーションシーン、色々な空間で楽しむ。あとは自分のためだけでなく、誰かへのプレゼントとか。使ってどうだろうかってイメージできる。誕生日プレゼントにお香と一緒にあげたくなる気がします。新しい方向で楽しんでもらえるきっかけづくりになるかなという気がします。
山田 先程、桜のお話をしていましたけど、桜の商材は日本の場合だと春先、春の桜のシーズンに売れますが、コロナ禍が終わって、欧米の方のご来店が増えて、1年中満遍なく売れます。今回一次選考から色々な作品を見て、海外のお客さまが本当にお土産として、日本の良さを海外の方にわかっていただくみたいな、そういったものも念頭に置いてみたいです。
今後すごく変わってくるのではないですかね。日本人が思う日本らしいじゃなくて海外の方たちが見た日本というものも取り入れてと、期待しちゃいますね。
小仲 現場のそういう話では、色々なお客様が増えてきて、そういった方々に刺さるような日本を伝えられれば良いっていう。
山田 日本人以上に反応があるのかと思います。
小仲 皆様の色々な切り口からお話が伺えてよかったです。本日は誠にありがとうございました。

香皿コンテスト授賞式

【表彰式】
日時:2023年9月7日
ZOOMオンラインにて開催。
録画をyoutubeにて掲載いたしました。
ぜひご覧ください。
受賞作品展示予定スケジュール

下記のスケジュールで作品を展示予定です。

2023年 9月17日~12月
香十二寧坂店(京都府京都市東山区桝屋町349-8)
2024年 1月~3月
銀座本店(東京都中央区銀座4-9-1)
一部受賞作品を(新たに製造したもの)販売予定です。
(受賞作品本体は販売いたしません)